FT-IRとQCLの融合
分析力とイノベーション
HYPERION IIの新機能:
QCL イメージング機能の統合:
ブルカー特許、空間コヒーレンスの低減:
HYPERION II は、赤外顕微鏡における技術革新です。赤外イメージングを回折限界に到達させ、顕微 ATR における基準を作りました。さらには透過・反射・ATR のすべての測定モードにおいて FT-IR 顕微鏡と赤外レーザーイメージング顕微鏡機能 (ILIM) の両方を 1 台で実現する、世界初のシステムです。
HYPERION II の主な仕様:
HYPERION II の特長:
HYPERION II アプリケーション:
HYPERION II ほどユーザーのニーズを具体化した赤外顕微鏡はありません。柔軟性、正確性、構成の自由度、適用性、そして常に可能性の限界に挑戦しています。
何よりも、装置に完全にアクセスできることです。実験条件、試料、そして測定パラメータへのアクセス。これこそが HYPERION II の基本であり、完全なコントロールを提供することが最も重要であり価値のあるものと考えます。
FT-IR によるピンポイント測定、マッピング測定、あるいはイメージング測定。検出器や対物鏡の使い分け。さらには試料の環境制御など、あらゆる点で測定系を自在にコントロールが可能で、より良い結果を得ることができます。
これはブルカーのもう1つの赤外顕微鏡、 LUMOS II との明確なコンセプトの違いです。LUMOS II ではほぼすべての操作を自動化しているのに対して、HYPERION II はオペレータの意図に応える精密ツールと言えます。
多くのユーザーは、その前身を通じて HYPERION II の強みを知っています。HYPERION は、約20年にわたり赤外顕微鏡とイメージングの分野で革新をもたらしてきました。HYPERION が優れた FT-IR 顕微鏡であると認められた特長は今も健在であり、より優れた性能とスピードを求めて改良したに過ぎません。
液体窒素冷却 MCT 検出器、電子冷却 MCT 検出器、フォーカルプレーンアレイ検出器、可視および赤外強調ツール、豊富な専用アクセサリーなど、HYPERION II は日々の研究に必要な機能のすべてを備えています。
最終的に、確立された価値ある手法を維持することで顕微 FT-IR およびイメージングシステムとしての基準をもう一度確立するとともに、イノベーションリーダーとしての名に恥じないよう、エキサイティングな新技術の導入を進めてきました。
QCL システムと FT-IR を1台で実現
FT-IR と QCL を1台の装置に組み込んだ初の赤外顕微鏡です。これにより、ライフサイエンスや材料研究の分野に全く新しい扉を開くことができます。
FT-IR スペクトルを収集し、その情報をもとに QCL を使って調べたい波数を選択すると、瞬く間に高精度なケミカルイメージを得ることができます。
この FT-IR と赤外レーザーイメージングによる全く新しいアプローチにより、ユーザーに対して新しいアプリケーションを生み出し、既存の実績あるアプローチをさらに向上させることができる機能を提供します。
卓越した性能を持つ真の QCL 顕微鏡
HYPERION II は、最先端の FT-IR 顕微鏡でありながら、妥協のない QCL 顕微鏡を提供します。HYPERION II は、データの後処理なしで比類のない赤外レーザーイメージを実現するために、新たなコヒーレンス低減技術を開発し、特許を取得しました。
解説: 古典的な FT-IR では、空間コヒーレンスは問題になりません。一方、QCL を用いた顕微赤外測定では、光源の特性上、空間コヒーレンス現象の発生を避けることができません。その影響は赤外イメージやスペクトルにフリンジやスペックルとして現れ、ケミカルイメージング解析の妨害となります(参照: DOI: 10.1002/jbio.201800015)。
実際、試料に関する化学情報を、散乱光子の位相関係を反映する物理情報から分離することは、些細なことではありません。HYPERION II は、この問題に現実的に取り組み、スマートなハードウェア設計によって解決し、アーチファクトのないケミカルイメージデータを取得することが可能となっています。
FT-IR と QCL 分光法の比較
両者を比較すると、同じ作業を同じようにこなせると思われがちですが、これはよくある誤解です。FT-IR と赤外レーザーイメージングにはそれぞれ異なる利点があり、両者を実用的に組み合わせることで初めて最高の結果を得ることができます。
多くの科学者や研究者は、FT-IR の普遍性を重視していることを我々は知っています。彼らの多くは、比較する基準を持たない 1 つ最先端の技術に制限されることを好みません。幸いなことに、HYPERION II は、優れた FT-IR イメージング顕微鏡であると同時に、前衛的な QCL 顕微鏡でもあります。
私たちはこの二重性に対処し、QCL 技術が高 S/N のデータを高速に記録する場合でも、中赤外領域の小さな範囲に制限されています。繰り返しになりますが、HYPERION II のコンセプトに忠実です。あなたが選択し、あなたが完全にコントロールすることができます。
生体組織解析
材料科学
法科学
医薬品開発
地質学と鉱物学
マイクロプラスチック分析
バリデーションプレート
マイクロバイスサンプルホルダー
マクロ ATR
イメージングアクセサリー
フィルターホルダー
加熱および冷却ステージ
3.5x イメージング対物レンズ
対物鏡
ATR対物鏡
グレイジングアングル対物鏡
(高感度反射対物鏡)
ダイヤモンドコンプレッションセル
新機能:適応的K平均クラスタリング機能による高性能ケミカルイメージング生成法
この新しい機能は、当社の定評あるクラスター分析機能の論理的な次の開発ステップです。適応的K平均クラスタリング機能は、新しいアルゴリズムに基づいており、イメージングまたはマッピングデータ内のスペクトル分散を監視なしで自律的に決定できます。
新機能:3Dスペクトルデータからクラスを識別する”クラスターID”機能
新規クラスターID機能により、OPUSの標準機能(スペクトル検索、クイックコンペア、判別テスト)を使用して、イメージングおよびマッピングデータ内のクラスターを識別することができます。
機能アップデート:「パーティクルファインド(粒子検出)」機能に新たな粒子検出法が追加
実績のある「パーティクルファインド」機能が、可視画像だけではなくケミカルイメージにも適用できるようになりました。 これにより、LUMOS IIを用いて測定し作成されたケミカルイメージデータについても粒子の検出を行うことができます。
当社のリサーチ用顕微FT-IRシステム 分析装置とソリューションの詳細については、こちらから資料をご確認頂けます。