TriboLab HD
TriboLab HD
高トルク摩擦材料試験機は、これまでのラボ環境では不可能だった、より精密で再現性の高いブレーキ摩擦、摩耗、粒子排出の研究を可能にします。
ブレーキ材料摩擦試験機TriboLab HDは、最先端のテクノロジーを搭載し、幅広い試験能力、試験パラメータと条件の最も高度な制御を実現し、研究用試験システムでは最大のトルク、ブレーキ粒子分析のサポートを提供します。また、SAE J2522プロトコルやその他の規格をラボでシミュレートできる能力を兼ね備えており、ブレーキ素材の開発プロセスにおいて、ブレーキパッドやローター素材の設計図とダイナモメーター試験のギャップを埋め、重要な意思決定を早期に行うために必要なデータを提供します。
TriboLab HDは、エンジニアやメーカーが開発時間を短縮し、新しい規格や消費者ニーズの変化に対応しながら、コストを削減し、競合他社よりも優位に立つためのサポートを提供します。
機能とインテグレーション
Bridging the Gap Between Drawing Board and Dynamometer Testing
従来、新しいブレーキパッドの配合を、実際の路上走行試験の前に、シミュレートされた走行条件下で評価するためには、ダイナモメータ試験が唯一の方法でした。
TriboLab HDは、開発工程の早い段階で、環境規制への適合や認証取得に必要な様々な走行条件下での材料試験を可能にします。
これにより研究者は、コストのかかるダイナモメータ試験を行う前に、材料の配合をより細かく調整することが可能となります。
ダイナモメーター試験:
- ブレーキ材料の配合が最初に基準を満たせなかった場合、かなりの費用がかかる;
- 開発サイクルの後期に発生;
- 数日間かけて試験を行う必要がある;
- 粒子排出を研究する能力が限られており、試験が失敗した場合、原因について洞察を得ることが難しい
TriboLab HD:
- 材料費を削減し、市場投入までの時間を短縮
- 開発サイクルの早い段階で重要なコンポーネントの試験が可能に;
- 試験の設計、セットアップ、完了が簡素化され、初日から試験を開始できます;
- テスト実行の簡単なモニタリングと比較が可能で、ブレーキパーティクルの収集と分析をサポート
Accelerating the Development Cycle
自動車用ブレーキパッドは、消費者や安全・環境規制当局の要求する認証を得るため、厳しい試験が要求されます。競争力の維持、新しいエンジンへの対応、環境への配慮のため、常に新しいブレーキの開発が求められています。そして、これらの新しいブレーキの設計は、性能、快適性、コスト、安全性に関して非常に厳しい基準を満たす必要があり、通常、市場に投入するまでに5年程度かかると言われています。
新しいTriboLab HD高トルク摩擦材試験機は、これらの要求を満たすために特別に設計されており、高トルク、insitu加熱、密封チャンバーにより、開発時間の短縮が期待できます。更にブレーキ開発向けに特化した測定および解析ソフトウェアは、多数の試験条件を容易に比較できるため、TriboLab HDのユーザーはより良い製品を市場に送り出せるとともに、この競争の激しい分野で非常に有利な立場に立つことができるでしょう。
TriboLab HD の利点:
- 最大50 Nmのトルク検出が可能なため、高荷重・高速度でのCOFを正確に測定可能
- クーポンを使用した材料試験によりコスト削減
- SAE J2522テストシナリオをシミュレートする能力
- フェードテスト中の温度を維持するための直接加熱機構
- サードパーティ製パーティクルアナライザーをシームレスに統合
- ブレーキ材料に特化した操作性・解析ソフトウェアパッケージ
ハイパフォーマンスと使いやすさを提供
TriboLab HDを使えば、試験・評価テストレポート作成可能にします。最先端のハードウェアと直感的なソフトウェアを組み合わせたTriboLab HDは、自動車用摩擦材試験に特化してに設計されており、以下の機能を兼ね備えています:
- 時速120kmで8.5MPaの圧力を加えることが可能なヘビーデューティーモーター;
- 高精度、低ノイズの一体型 荷重／トルクセンサー;
- In-situ加熱により、試験間の温度維持が可能;
- 摩擦材試験の過酷な要求に耐え、実環境をシミュレートする耐久性の高い装置本体
- 事前プログラムと変更が容易なスクリプトによる迅速な試験と分析. (詳細は "Software" タブをご参照ください)
ブレーキパーティクルエミッションの計測
ブレーキパッドの摩耗に伴って発生する大気中の微粒子が、人間の健康や安全にどのような影響を及ぼすか、世界各地の科学者が研究しています。研究の焦点は地域的な懸念によって異なりますが、粒子径、粒子量、あるいは粒子組成に焦点が当たっています。ブルカーは、パーティクルコレクションシステムに外部真空ポンプを接続できるポートを組み込むことで、TriboLab HDパーティクルコレクションチャンバーに粒子分析装置を簡単に追加できるようにしました。このポートは、ローターとパッド試料のちょうど接点に配置されています。TriboLab HDは、このような特長により、精密で再現性の高い摩耗研究による次世代環境適合性試験を可能にします。
ラボ内での摩耗研究を正確かつ再現性高く行うために以下が含まれます。
従来素材および新開発素材からの粒子収集
ブレーキ摩耗粒子の高い信頼性と代表的で再現性のあるサンプリングと特性評価
ダイナミックな条件下での粒子質量、粒子数、粒子濃度の測定
広範囲（10nm未満～10μm）の粒子径測定
TriboLab HD の機能:
- 市販の粒子分析装置の容易な統合;
- さまざまな運転条件や規制基準のパラメータの最適制御とシミュレーション;
- 高い精度と信頼性で粒子状物質の直接排出につながる摩耗プロセスのシミュレーション
- 容易に清掃可能な表面により、汚染を低減し、環境中の粒子スクリーニングの信頼性を向上
パーティクルコレクションシステムと粒子観察例（1, 2.5, 10 μm のPM粒子状物質）TriboHDの摩擦試験部にパーティクルコレクションチャンバーを設置。真空ポンプに接続されたフィルターと接続し、粒子観察を実施
試験を容易にするソフトウエア
TriboLab HDのブレーキ材料試験専用ソフトウェアは、非常に汎用性な使いやすさがあり、あらかじめ設定されたプッシュボタン式試験により、操作、試験開発、レポート作成を迅速に行うことができます。:
- シミュレートされた「AK Master」規格に基づくスクリプトがあらかじめプログラムされているため、初日から生産性の高いテストを実現します。
- 試験片のパラメータは、車両パラメータから自動的に変換され、100以上の事前プログラムされた試験スクリプトが更新されます。
- 単一のセクションを実行する場合でも、SAE J2522の試験一式を実行する場合でも、結果は簡単に処理されます。
- データは常に同じフォーマットで表示されるため、試験間の比較が容易です。
- テストスクリプトを変更できるため、ユーザーはカスタマイズされた要件を満たす独自のテストを簡単に作成できます。
