集積回路のEDS分析は開発段階、製造段階のいずれにおいても一般的な分析手法となっており、不良解析、コンタミネーション解析では特によく利用されています。
ここでは、バルク試料であるICチップ中の異なるレイヤーである、FEOL (front-end-of-line)、MOL (middle-of-line)、BEOL (back-end-of-line)層のSEM EDS分析をご紹介します。
加速電圧 5 kVで測定されたEDSマップでは10 nm程度のコバルトの微細構造を確認することができます。コバルトと銅、ケイ素とタングステンとハフニウムといったEDS分析で問題となる重なり合う元素ピークは、ブルカーのESPRITソフトウェアで自動的にデコンボリューションされます。試料のディレイヤリング(層剥離)はプラズマFIBで行いました。
ブルカーのXFlash 7® EDS検出器では低プローブ電流条件でも高カウントレートの元素マップを測定することができます。これにより、半導体試料をより速く、信頼性高く分析することができ、半導体の研究開発や不良解析において特に有効です。