SEM-EDSによる地質試料切片全体の効率的なX線マッピング

 ブルカーのESPRITソフトウェアのイメージ拡張機能を使用すると、試料切片全体(28 mm x 48 mm)のSEM-EDS元素マップを数分以下で測定することができます。多くの場合、このような概略的な分析でも試料内の元素分布を十分に可視化することができます。図1は、1ピクセル当たりの取り込み時間(Pixel Dwell Time)を2048 μsから4 μsまで変化させた元素マップです。1フレームあたり数秒の測定時間でも、主要元素の分布や試料中の主要な相や組織を十分に識別できることがわかります。

図1:解像度(px)と1ピクセルあたりの取り込み時間(dw)を変化させたX線元素マップ。左下の画像は、マントルかんらん岩試料の相分析結果。