3D X線顕微鏡(XRM)

SKYSCAN 2214 CMOS Edition

ナノスケール 3D X線顕微鏡

より大きく。 より鮮明に。 パワフルに。

視野、分解能、透過力

16 Mp
大型CMOS検出器
最新CMOS検出器が、優れた解像度および広視野イメージングを提供します。
160 keV
透過力
透過力の強い高いX線加速電圧が可能なW、高分解能のための小さな焦点径が達成可能なLaB6フィラメントを測定の目的に応じて、素早く切り替えることができます。
<500 nm
空間解像度
解像度を定義する方法は様々ありますが、本当に重要なのは3Dモデル内で2つの構造を見分ける能力を示す空間分解能です。

SKYSCAN 2214 紹介ビデオ

SKYSCAN 2214 - ナノスケール3D X線顕微鏡

マルチスケールX線顕微鏡SKYSCAN 2214は、超高分解能スキャンから、大型サンプルサイズにも対応した多目的システムです。そのため、地質学、複合材料、電池、電子部品、さらには肺や血管などのライフサイエンス分野等、幅広い分野の3Dイメージングに活用されています。

300mm径のサンプルが搭載可能で、12mm径以下のサンプルは、ピクセル分解能500nm以下で高分解能測定を実現します。

X線源は、高分解能に貢献する小さな焦点径が可能な、ダイヤモンドウィンドウ開放型ナノフォーカスX線源を搭載しています。500nm以下の焦点径は、優れた空間分解能に寄与します。

X線検出器は、最大4種類搭載でき、目的に応じて選択できる柔軟性の高い設計です。検出器の可変スキャンジオメトリーや位相回復法など多彩な機能は、測定時間の短縮や画質の向上に貢献します。

SKYSCAN 2214には、観察、画像解析に必要なあらゆるソフトウェア3D. SUITEが含まれているため、いつでもパーフェクトな状態で3D XRMソリューションを手に入れることができます。

主な機能

SKYSCAN 2214 の機能

X線源

SKYSCAN 2214は、最新世代の開放型ナノフォーカスX線源を搭載しています。このX線源は、X線加速電圧が最大160kV、最大出力は16W、500nm以下の優れた空間分解能を提供します。X線源は実質的にメンテナンスフリーであり、フィラメントは簡単な手順で交換可能です。

SKYSCAN 2214は、20から160kVのX線ビームを発生することができ、2種類のカソードを備えています。Wカソードを使用した場合、加速電圧は最大160kVまでの範囲で動作し、800nm以下の焦点サイズが得られます。LaB6カソードを用いた場合、20から100kVの範囲で動作します。さらに、500nm以下の焦点サイズが可能なため、最高の画質を実現します。JIMA解像度チャートを用いると、500nmの構造が容易に観察できることがわかります。

冷媒温度を正確に制御できる冷却システムが備わっているため、焦点サイズを長時間でも安定的に維持することができます。

SKYSCAN 2214の機能

検出器

SKYSCAN 2214は、解像度と視野のバランスが異なる3台のCMOS検出器と、広い視野をカバーする1台のフラットパネル検出器を搭載できます。

特徴の異なる4種類の検出器があるため、サンプルのサイズや密度差に応じて検出器を選択し、いつでも高いクオリティの画像を得ることができます。サンプル全体を視野に入れた広視野測定、関心領域のみを視野に入れた高分解能部分測定、マルチスケール観察が新たな発見をサポートします。

高分解能かつ広視野測定が行いたい場合は、検出器を水平方向に動かしてスキャンを行う“オフセットスキャン”、垂直方向にサンプルを移動させてスキャンを行う“オーバーサイズスキャン”が有効です。3D.SUITEソフトウェアが、異なる位置で測定した画像を自動的に接合、最適化します。

研究テーマや分析ニーズの変化に応じて、システムの耐用年数内であれば、いつでも検出器を追加することができます。

SKYSCAN 2214の機能

In-situステージ

高精度なサンプルステージは、直径300mm、重量25kgまでのサンプル搭載をサポートします。高精度エアベアリングを備え、精密な回転を実現しました。エアベアリングに搭載されたマイクロポジショニングステージを使えば、回転軸の中央に関心領域を配置することができます。

SKYSCAN 2214は、広いチャンバーを有するため、大型サンプルのスキャンやオプションステージの取り付けが容易です。

材料試料用ステージは、引張応力や圧縮応力をサンプルの両端にかけることができます。セルの最大圧縮応力は4400N、最大引張応力は440Nです。すべてのステージがシステムの回転ステージを通じて自動的に通信するため、ケーブル接続は不要です。付属のソフトウェアを使用すれば、スキャン実験をスケジューリングするこができます。

冷却ステージは-20℃、加熱ステージは80℃の温度範囲に保つことができます。他ステージと同様に追加の接続は不要で、ステージ取付け後に、自動的に認識されます。このステージを使えば、周囲温度以上または以下にコントロールした環境下で、微細構造に対する温度の影響を評価することができます。

DEBEN社製のステージとも、完全に互換性を有します。付属のアダプターを使用して、回転ステージに簡単に設置することができます。

冷却/加熱ステージ
材料試験ステージ
Debenステージ

アプリケーション

SKYSCAN 2214アプリケーション

アディティブマニュファクチャリング

一般に3Dプリンティングと呼ばれるアディティブマニュファクチャリングは、複雑な外部および内部構造を持つコンポーネントの作成を可能にします。特殊な成形や金型を必要とする従来の技術とは異なり、1点のみの試作品と、大量生産品の両方を経済的に生産することができます。また、完成した部品が意図した通りに動作するかどうかを確認するためには、内部構造と外部構造の両方を確認することが重要です。XRMでは、このような検査を非破壊で行うことができるため、部品が仕様を満たしているか、それ以上の性能を発揮しているかどうかを確認することができます。

  • 内部のボイドに粉体が混入していないかどうかの検査
  • 外法寸法と内法寸法の検証
  • CADモデルとの直接比較
  • 単材・多材成分の解析
SKYSCAN 2214アプリケーション

高分子材料/複合材料

複数の素材を組み合わせた複合材料は、高強度かつ軽量なため、様々な分野で注目されています。さらに特長を向上させるには、内部構造の状態を把握することが重要です。複合材料の内の代表的な一つに繊維強化プラスチックスがあります。繊維とマトリックス樹脂から成り、繊維の向きやマトリックス樹脂との界面状態の把握にXRMが貢献します。

  • 繊維の配向性評価
  • 層構造の厚みや体積の定量
  • 付属ステージを用いたIn-situ強度評価試験
SKYSCAN 2214アプリケーション

地質

地質学の研究は、地球の起源、歴史、構造を理解する重要な役割があります。XRMは、採取されたコアサンプルや岩石を前処理不要で、非破壊での観察が可能です。そのため、本来の状態を把握することに貢献します。

  • フルコアサイズまたは関心領域の内部構造を高分解能イメージング
  • 3Dで鉱物層の分布評価
  • 細孔サイズ、浸透性、粒径、形状の解析

SKYSCAN 2214 仕様

機能

仕様

特長

X線源

20-160 kV

最大電力16 W

ユーザーにて交換可能なフィラメント

最大加速電圧、焦点サイズの異なる2種類のカソード

X線検出器

6 Mp アクティブ ピクセル フラット パネル

16 Mp広視野CMOS検出器

16 Mp高分解能CMOS検出器

15 Mp 超高分解能CMOS検出器

検出器の"ピクセルサイズ "と "ピクセル数 "のバリエーションで、幅広い分解能、コントラスト、視野のバランスを実現

最大4つの検出器を搭載。4つの中から単一または複数選択も可能。

インストール後も検出器の追加搭載可能

再構成ボリューム

(1周スキャンモードにおいて最大) 8000 x 8000 x 2300ピクセル

広視野の画像再構成

分解能

60 nm 最小ピクセル サイズ
<500 nm 低コントラスト分解能 (10% MTF)

高い空間分解能

ポジショニングステージ精度

<50nmの回転精度、エアーオペレーション大理石防振システム

高分解能を支える高い回転精度

容易なサンプルマウント

最大サンプル搭載サイズ

直径300mm (140mmスキャンサイズ)
長さ400 mm
重量20kg

大型サンプルにも対応する広いチャンバー

システムサイズ W 1800 mm x D 950 mm x H 1680 mm

重量: 1500 kg

省スペースデザイン

配置、スキャン、再構成、分析

Bruker XRM ソリューションには、データの収集と分析に必要なすべてのソフトウェアが含まれます。ユーザーガイド付きパラメータ最適化を備えた直感的なグラフィカルユーザーインターフェイスは、エキスパートと初心者の両ユーザーをサポートします。最新の GPU を搭載したアルゴリズムを使用することで、再構成時間が大幅に短縮されます。CTVOX、CTAN、CTVOLは、モデルの質的分析と定量分析の両方のための強力なソフトウェアスイートを形成する組み合わせです。

測定ソフトウェア:
SKYSCAN 1272 – 計測制御、測定計画および収集

再構築ソフトウェア:
NRECON – 2Dプロジェクション画像を3Dボリュームに変換

解析ソフトウェア:
DATAVIEWER – 3Dボリュームのスライスによる検査と2D/3D画像登録
CTVOX – ボリューム レンダリングによるリアルな可視化
CTAN – 2D/3D画像解析と処理
CTVOL – CAD または 3D 印刷用にエクスポートするサーフェス モデルの視覚化

サービス&サポート

コンタクト