Run & Done with Bruker ProteoScape™

Bruker ProteoScape™

Bruker ProteoScape™ (BPS) はGPU搭載のプラットフォームで、ボトムアッププロテオミクスのための並列計算機能とリアルタイムなデータベース検索結果を提供します。

すぐに結果が得られます。

リアルタイム結果=効率性

Bruker ProteoScape™ is efficiency and savings

リアルタイムの結果から、現在の装置とサンプルの状態を判断できます。

解析の時間
データベース検索には時間がかかりますが、測定が完了したらすぐに、妥協のない検索結果でこのステップを排除します。
装置の時間
Bruker ProteoScape™ では、1分1分を大切にして、装置にかける時間を有意義なものにしています。
貴重なサンプル
貴重なサンプルを節約しましょう。 単細胞臨床サンプル、SILAC、濃縮された翻訳語修飾のいずれであっても、Bruker ProteoScape™ のスマート機能でサンプルを無駄にしません。
コスト
装置を使う時間、試薬、サンプル調製にはコストがかかります。Bruker ProteoScape™ とRun & Doneを使用すると、意味のあるデータが得られることが保証されるため、コストを削減できます。

リアルタイムの検索結果とスマートな取得を実現した4D-プロテオミクス

Bruker ProteoScape™ が提供するリアルタイムデータベース検索とスマート取得を統合することで、データ分析のボトルネックを解消

全timsTOFシリーズで利用可能

  • 現在および将来の timsTOF ProHTfleXSCP プラットフォームはすべてBruker ProteoScape™ にアクセス可能です。

4D プロテオミクス

  • CCSの情報を含むデータは豊富ですが、そのような場合でもBruker ProteoScape™ ではリン酸化などのPTMを含むリアルタイムのデータベース検索が可能です。

GPUパワーで大規模並列化

  • Bruker ProteoScape™ はGPUを搭載しており、何千ものCUDAコアにまたがる大規模な計算能力を提供します。

Bruker ProteoScape™ データレビュー

  • すべてのBruker ProteoScape™ ボックスに搭載されている統合ビューアで、高度な実験情報から特定のフラグメントイオンスペクトルまで、データの詳細を自信を持って見ることができます。

スマート

  • Bruker ProteoScape™ はスマートで、サンプル収集の最後にユーザーが定義したタンパク質またはペプチドの適格性を確認することで、サンプルキューの進行状況を決定し、適合性をチェックし、貴重なサンプル、高価な消耗品、マシンタイムを節約します。


 

時間とコストの節約のメリット

  • 貴重なサンプルを注入する際の心配はもうありません。
  • 装置の時間を無駄にする心配はもうありません。
  • 高価な試薬やサンプルの前処理をしても、それをパフォーマンスの悪いシステムに注入してしまうという心配はもうありません。
  • QCによりシステムの適合性を判断するのを待つ必要はありません。
  • メソッド開発中に検索結果を待つ必要はありません。

「革新的なソフトウェアツールが、質量分析で未解決の生物学的問題に対処するために必要です。timsTOF Proのトラップドイオンモビリティ機能および堅牢性は、多くの疾患の研究に効果的に利用できる比類のないボトムアッププロテオミクス機能を提供します」

Professor John Yates III, the Ernest W. Hahn Professor at The Scripps Research Institute in La Jolla, California

TIMScore™ – 機械学習とCCSを活用したFDRの向上

TIMScore™は、真の4D-プロテオミクスのためのCCS次元を可能にすることにより、最大数のPSM、ペプチド、タンパク質の同定を提供します。

Bruker ProteoScape™ 検索アルゴリズムは通常通り実行され、予測値と実測値のCCSの比較と、各スペクトルの上位5つのペプチド候補のTIMScore™ が計算されます。

TIMScore™ の利点は、ペプチド検証およびFDR(False Discovery Rate)推定ステップで実現されます。CCSを使用しないアルゴリズムでは、FDR率を推定するために2次元しか利用できないため、1%の誤差に対して識別線をフィットさせ、順ペプチド候補と逆ペプチド候補を区別します(パネルA)。

TIMScore™ とCCSの追加次元により、ペプチド候補を3次元にベクトル化することができ(パネルB)、同じ1%の誤差で判別可能な輪郭平面を適用することができます。

判別平面の適用により、精度と正確性が向上し、標準的な2次元ではスコアの低いPSMを検証するのに役立ちます。



TIMSrescore™- ML powered, data-driven rescoring workflow for dda-PASEF®

The TIMSrescore™ workflow in Bruker ProteoScape™ allows users to take advantage of the timsTOF-trained and optimized machine learning prediction models for CCS, retention time and fragment ion intensity utilized in the tims2rescore package to maximize data value from dda-PASEF acquisitions. 

The new timsTOF MS2PIP spectrum prediction models, IM2Deep, a new deep learning-based peptide ion mobility predictor and DeepLC, a retention time predictor, are combined to perform ultra-sensitive peptide identification rescoring with Mokapot. The result, is that you get more peptide IDs at the same false discovery rate (FDR) threshold. 

The TIMSrescore™ workflow is ideal for challenging proteomics identification workflows, such as PTM identification, proteogenomic and immunopeptidomics

"My team and I are pleased with the enthusiastic uptake of our rescoring workflow MS2rescore by the proteomics community over the past 5 years. Through our collaboration with Bruker and the integration in the ProteoScape software, we are thrilled to expand MS2rescore to timsTOF users broadly, allowing our advanced, machine learning-based informatics approaches to help life sciences researchers maximize the value of their proteomics data."

Lennart Marten, Ph.D., Associate Department Director Bioinformatics at VIB – U of Ghent Center for Medical Biotechnology, Ghent, Belgium 

BPS Novor – 高速なPASEFでde novoシーケンシング

免疫ペプチドミクス、メタプロテオミクス、de novoシークエンシングが必要なその他のアプリケーションにおける研究をさらに進めるために、当社はRapid Novor Inc.と共同でBPS Novorを開発しました。当社のソリューションは、Run & Doneのすべての利点を持つtimsTOFデータから迅速かつ非常に正確なde novoシーケンス結果を提供します。

BPS NovorはtimsTOFプラットフォームにより得られたさまざまな非トリプシン酵素消化物を含む1,780,000スペクトル以上でトレーニングおよび最適化され、一般的なスコアリングモデルを構築しています。これにより平均で1000スペクトル/秒以上の処理が可能となり、timsTOFプラットフォームでのリアルタイムde novoシーケンスに適しています。BPS Novorはさまざまなデータセットで標準NovorおよびソフトウェアAを一貫して上回ります。

BPS Novorは消化特異性や種に対する顕著なバイアスを示すことなく、競合製品よりも20倍高速です。

timsTOFプラットフォームのPASEF技術をBruker ProteoScape™とBPS Novorと組み合わせることで、免疫ペプチドミクスを含むさまざまなアプリケーション向けのリアルタイムde novoシーケンスの感度を高めることができます。

「私のラボでは長い間、De novo検索は研究の重要な側面でした。データ取得速度で正確かつ精度の高い結果を提供するアルゴリズムのおかげで、大量の免疫ペプチドミクスサンプルをリアルタイムに評価することができます。これは私のグループが研究成果を実用的な情報に変換する速度に大きく影響しており、このワークフローはかつてないタイムスケールで、これらの解析が臨床に影響するまでの時間を短縮しています」

Professor Anthony W. Purcell, Head of  Immunoproteomics Laboratory, Monash University​, Melbourne, Australia

Spectronaut directDIA+ の効率化されたブルカーProteoScape上でのワークフロー

ブルカー ProteoScape™ (v >2024b)はSpectronautモジュールを統合し、dia-PASEF®のライブラリーフリー解析のためのdirectDIA+ワークフローへのアクセスを可能にしました。DIA分析のゴールドスタンダードが提供する感度と定量精度に、Run & Done処理の効率性を組み合わせた利点をご活用ください。

BPSは、リアルタイムストリームMSとDIAフレームを収集PCから取得するために、同じストリームメカニズムを利用します。データ取得の終了時には、ユーザー定義のdirectDIA+ワークフローがトリガーされ、dia-PASEF®データのライブラリーフリー解析が可能になります。この自動化により、ユーザーはインジェクションごとにデータ品質を調査・検証することができます。

プロジェクトの最後に、ユーザーはプロジェクト全体の定量分析をトリガーし、プロジェクト全体の単一の誤検出率制御された視点を得ることができます。また、ユーザーはSNEファイル(シングルランまたはプロジェクト全体)をダウンロードし、詳細な可視化、ポスト処理、カスタマイズされたレポートのために独立したSpectronautを利用することができます。

 

BPSはdia-PASEF®のデータ処理を自動化します。 この例では、2サンプル、5レプリケート、45分のLCグラジエント、15分のLCオーバーヘッドで、ユーザーは2.5時間、約40%速く完全処理データを得ることができます。従来のパイプラインの場合、ユーザーは、転送とその後の処理の前に、すべてのファイルの取得が完了するまで待つ必要がありました。BPSのSpectronautモジュールとスタンドアロンバージョンは、同定だけでなく定量精度と精密に関して同等の結果をもたらします。 タンパク質とタンパク質グループ、およびプレカーサー、修飾配列、ペプチド別の全10レプリケートにおける同定数の平均は同程度です。

dia-PASEF® ワークフローをPaSER上でTIMS DIA-NNにより合理化

Bruker ProteoScape™ は、Lilley、Rasler、Demichevのラボで人気の高いDIA-NN(DIA by Neural Networks)ソフトウェアのカスタマイズバージョンを使用して、dia-PASEF® ワークフローを処理することが可能です。TIMS DIA-NNは、信頼性が高く、堅牢で、定量的な精度の高い大規模解析を可能にします。Bruker ProteoScape™ は、dia-PASEF® ワークフローと同じ機構を利用し、MSとDIAフレームをリアルタイムで制御PCからBruker ProteoScape™ ボックスへストリーミングします。これらのdia-PASEF® データは処理され、Bruker ProteoScape™ ボックスに保存されます。データ取得の最後に、スペクトルライブラリ検索が起動され、結果が記録されます。TIMScore™ を使用したDDAの検索結果は、スペクトルライブラリの構築に簡単に利用することができ、また他の一般的なツールからスペクトルライブラリをインポートすることも可能です。プロジェクトの終了時には、match-between-runs 分析を実行して、プロジェクト全体の定量プロファイルを表示できます。これにより、PASEF®  およびdia-PASEF®  データ解析のための統合環境を提供します。

Y軸はカウント数、X軸はカラムにロードされたK562ペプチドの総量(ナノグラム)です。35分グラジエントで、1日あたり30サンプルを測定し、すべての実験はtimsTOF Pro 2で行われました。

 

More information:

"ブルカーとの継続的なコラボレーションにより、DIA-NNをCCSに焦点を当てたdia-PASEF® データ用の合理的な処理ツールに仕上げることができ、本当にやりがいを感じています。これは、非常に短いグラジエントでも数千のタンパク質の同定と定量を単純化し、高速化するものです。ブルカーとの緊密な協力関係の中で、TIMS DIA-NNというDIA-NNのベンダー統合版が、Bruker ProteoScape™ バイオインフォマティクスプラットフォームの一部となったことを嬉しく思っています。"

Prof. Dr. Markus Ralser, Einstein Professor of Biochemistry at Charité, Berlin, Germany

本格的なデータベース検索が5ミリ秒以下で実現

圧倒的な検索速度と妥協のない検索結果。

A) Bruker ProteoScape™ によるヒト細胞ライセートDDA測定をリアルタイム解析したタンパク質IDとMaxQuantとの比較

B) Bruker ProteoScape™ によるヒト細胞ライセートDDA測定をリアルタイム解析したペプチドIDとMaxQuantとの比較

C) Bruker ProteoScape™ とMaxQuantでは、97%の同じタンパク質と90%近くの同じペプチドが同定されています。

 

More information:

Bruker ProteoScape™ は、同じデータをオフラインで検索した場合と同じように、リアルタイム検索から得られる一貫した結果を提供します。データベース検索アルゴリズムはGPU上で実行されるため、CPUベースの検索に比べて検索時間はごくわずかです。

リアルタイム検索に加えて、翻訳後修飾(PTM)研究を含む特定のアプリケーションのために、より広い空間を検索する機会が現実のものとなります。Bruker ProteoScape™はDDA検索のゴールドスタンダードを基準として、同等以上のパフォーマンスを発揮します。

リアルタイム検索機能がLFQ解析時間を短縮

Bruker ProteoScape™ のリアルタイムタンパク質同定機能は、match-between-run(MBR)によりdda-PASEFラベルフリー定量(LFQ)の所要時間を大幅に短縮できます。

  • CCSによるIDの拡張にTIMScore™ を使用
  • 定量解析にかかる時間はおおむね20分の1
  • Bruker ProteoScape™ を使用することにより、膨大な時間を節約可能

ワークフローの定量部分を開始する前に、Bruker ProteoScape™ のRun & Doneで不良サンプルを簡単に特定し、再取得できます。イオンモビリティフィルター機能を搭載した抽出イオンクロマトグラムによる定量ワークフローは、Censusアルゴリズムを使用しています。 (https://doi.org/10.1002/0471250953.bi1312s29).

“ timsTOF Proに搭載されたBruker ProteoScapeによってリアルタイムに結果が得られるため、時間を大幅に節約できます。これにより、リアルタイムでメソッドを開発し、LCや装置の性能について情報を得ることができ、全体的に効率が大幅に向上します。“

Sebastian Vaca, Ph.D., Research Scientist, Proteomics Platform at the Broad Institute of MIT and Harvard (Carr Lab), Cambridge, USA