銅器時代の製錬容器のSEM-EDS元素分析

 SEM-EDSマッピングを使用すると、考古学サンプルの構造や組成をマルチスケールで詳細に分析することができます。そのため、SEM-EDSは文化財の分析に適した手法となっています。

 サンプルに含まれる微細成分の広域元素マッピングによって、素材の起源、製造方法や条件、用途などを知ることができます。

 この例では、銅器時代の製錬容器中の微細構造、元素分布、鉱物分布をSEM EDSで分析しました。この測定により、製錬された金属の種類、 製錬プロセス中の温度、この先史時代に用いられた燃料や技術などが明らかになります。

 この考古学サンプルの、SEM-EDSによるさまざまな分析結果をページ下のイメージギャラリーに示しています。

大きさ 23 mm × 9 mmの銅器時代の製錬容器破片の元素マップ。 ピクセルサイズ 1.5 µmの高倍率マップ 15 × 58 個のつなぎ合わせ、加速電圧 15 kV、検出器 XFlash7(素子面積 30 mm2)、全測定時間 24分。