DIFFRAC.SAXSソフトウェアを使用することで、1次元および2次元SAXSデータの解釈がこれまで以上に簡単に、より速く、より正確になりました。DIFFRAC.SAXSは、データ処理と評価のための最新の強力なアルゴリズム豊富に搭載し、シンプルで柔軟性の高い解析ワークフローを組み合わせています。可視化、データ前処理、解析プロセスの各ステップを有機的に統合することで、使いやすさと正確な結果を導き出します。
DIFFRAC.SAXSは、1次元および2次元SAXSデータとナノグラフィーマップの読み込み・表示ができます。サポートされているデータフォーマットは、brml、raw、アスキーファイル (2列xy、3列xye) 、gfrm、tiffです。
DIFFRAC.SAXSは、ナノ構造体由来の散乱強度情報をすぐに補正処理することができます。
最初のステップでは、グラッシーカーボンを基準として、またはダイレクトビーム強度比に基づいて、サンプルの透過率を決定します。2Dデータは、その後、次のステップのために、最適化されたアルゴリズムによって1Dデータに積分変換されます。
測定シーケンスがDIFFRAC.WIZARDで設定されていれば、DIFFRAC.SAXSはユーザー操作を必要とせずに、透過率計算とバックグラウンド補正の両方を自動的に実行することができます。
従来、SAXSデータは、特定の軸定義に基くプロット表示することで、データ品質を素早く視覚的にチェックしたり、Guinier、Porod、Kratkyプロットのような直接的なパラメーター評価を可能にしていました。DIFFRAC.SAXSでは、プロット名を選択するだけで、すべてのプロトタイプを簡単に選択・表示することができます。回転半径 (Rg) 、絶対強度 (I0) 、Porod則、表面積/体積比などの関連パラメーターの評価は、ステップバイステップの手順で完全に自動または対話的に行われます。
DIFFRAC.SAXSは、球や円柱といったの幾何学的形状を用いた溶液中のナノ構造の直接モデリング、または高分子鎖などの専用の高分子モデルを用いた1次元SAXSデータの非線形最小二乗フィッティング機能を有します。また、完全なサンプルの特性評価のために、多分散性と干渉効果も考慮することができます。対応するモデルパラメーターは、測定で得られたSAXSプロファイルをフィッティングすることで決定されます。
二体距離分布関数 (PDDF) p(r)は、散乱体粒子内の任意の2点間の距離の分布です。PDDFは粒子の大きさと形状の関数であり、フーリエ変換によって散乱プロファイルと相関を示します。
バージョン | 現在のバージョン: 1.0 |
対応解析手法 | マニュアルまたは自動Guinierプロット解析: 慣性半径、I0導出など マニュアルまたは自動Porodプロット解析: 散乱体表面積/体積比など Kratky解析 絶対散乱強度を用いたタンパク質の分子量導出 二体距離分布関数 (PDDF) ナノパーティクル形状モデルを用いた1D SAXSデータのシミュレーションフィッティング解析 (分散度、干渉効果の仮定対応) |
対応OS |
Windows 7、Windows 8、Windows 10 32ビット版、64ビット版 |
無償メンテナンスアップデート
無償のDIFFRAC.SAXSメンテナンスアップデートは、お使いのSAXSのバージョンを最新版に更新します。お客様のSAXSライセンスレベルに関係なく、最新のメンテナンスアップデートを www.brukersupport.com から無償でダウンロードすることができます。
ダウンロード手順
バグ修正
DIFFRAC.SAXSを最新版にアップデートすることで、ライセンスレベルに関係なく、現在のバージョンだけでなく、以前にリリースされたバージョンのすべてのバグ修正が適用されます。DIFFRAC.SAXSメンテナンスアップデートは累積的なものですので、すべてのバージョンにも適用することができますn.
アップデートとアップグレード
DIFFRAC.SAXSメンテナンスアップデートには新機能は含まれていません。新しいバージョンに導入された新機能を利用したい場合は、最新のDIFFRAC.SAXSへの有償アップグレードが必要です。