CMC-seは、鍵となる解析と解釈のステップの多くを自動化するという革新的なアプローチによって、構造解析の中の分光分析のワークフローを迅速化します。また、BrukerのAVANCE™ NMR分光計と組み合わせることで、高品質なNMRデータ取り込みと高度なソフトウェア解析の2つの手順を統合できる、唯一の構造解析ツールとなっています。さらにCMC-seは、データセット全体を使用して構造を検証するための機能も強化されています。長距離相関を使用することで解析の精度が高まり、結果の信頼性は比類のないものとなります。
CMC-se Classroom
教育用には、Classroom editionをご用意しています。完全版に搭載されている機能のうち、自動の構造生成および帰属を除いて全てご利用いただけます。また、豊富なサポート資料とトレーニング用のデータセットをダウンロードできます。
Classroom editionは教育機関向けに提供しており、2019年3月1日以降、CMC-se ClassroomのライセンスはTopspinのアカデミアライセンスの一部になっています。
高度なレポート作成と公開
CMC-seでは、構造解析結果の詳細な情報を記載した報告書を作成できます。さらに、その結果をNMReData形式 (www.nmredata.org) で公開することもできます。NMReDataは、NMRスペクトルから得られた化学構造とシグナルの帰属を公開し、共有するために設計された電子フォーマットです。CMC-seでは、このフォーマットで結果をエクスポートしたり、インポートすることも可能です。インポートされたNMReData(またはNMR Records)は、標準的なCMC-seプロジェクトに変換されます。これにより、情報交換が容易になり、新しいワークフローが可能になります。例えば、実習で学生が作成したシグナルの帰属を非常に容易に検証することができます(NMReDataの機能はClassRoom Editionに含まれます)。
ワークフロー支援
CMC-seでは、分子式を基に、デフォルトの一次元および二次元NMRスペクトル解析プロトコールを適用して、構造式の候補を計算します。スペクトルの解析は自動的に実行され、結果の情報が相関表へ送られます。相関表は本ソリューション独自のTopSpinウィンドウとリンクしており、ユーザーはここに用意された支援機能を利用して評価を実施し、必要であれば表の内容を編集することもできます。また、例えば質量分析で得たフラグメントのような追加情報や、NMRデータの簡単な評価を表に付け加えることもできます。
CMC-seは洗練された新しい構造決定アルゴリズムを用いて、スペクトルの情報を解釈し、データに一致する構造式を提案します。候補となる構造には化学シフトの予測に照らして順位が付けられ、最も可能性の高い構造がハイライト表示されます。
構造解析プロセスでは、化学者は未知の構造を特定するために、視覚化と解釈のためのインタラクティブな数種類のツールを活用できます。また、追加の情報を入力することにより、決定の手順を最適化することもできます。このようにして構造が特定されると、レポートが自動で作成されます。レポートには、その構造に関連する全てのNMRスペクトルと、それらの帰属が含まれます。