LYNXEYE XE-T検出器を搭載したD2 PHASER XE-T Editionは、他の追随を許さない性能を発揮します。
LYNXEYE XE-T検出器のエネルギー分解能は380eVを下回り、旧来のシリコン系半導体検出器に対し、4倍以上優れた性能となっています。
この高いエネルギー分解能により、1次元検出器のメリットである強度積算効果を一切ロスすることなく、X線源に含まれる白色線やKβ線、さらにはサンプル由来の蛍光X線など、バックグラウンドを上昇させる原因となる不要な成分を完全に除去する "デジタルモノクロメーターモード" の実現を可能にしました。
LYNXEYE XE-T:
天然鉄鉱石(酸化鉄)サンプルを用いた測定結果の比較。標準的な卓上型XRDシステム (左図:黒線データ) とD2 PHASER XE-T Editionシステム (右図:赤線データ)。バックグラウンドが大幅に低減していることが明らかです。LYNXEYE XE-T検出器のおかげで青のパターンで示された炭酸カルシウムのピークも容易に検出できます。一方で、標準的なシステムでは炭酸カルシウムは検出できません。
LYNXEYE XE-T検出器と標準的な検出器による、NIST製 α-Al2O3 標準サンプル (NIST SRM 1976b) の測定結果比較。
黒線データ:フィルターや多層膜ミラー、モノクロメーターなし条件
青線データ:Kβフィルター搭載標準検出器システム
赤線データ:LYNXEYE XE-T検出器。残存Kβや吸収端によるアーティファクト (不自然な結果) はありません