本webinarでは、汎用的な1.3mm、2.5 mm径の高速MASプローブを用いて行う様々な固体 NMR測定手法とその応用例について紹介します。一般的に60 kHz以上の高速MASを用いる主目的は固体高分解能1H NMRスペクトルの観測ですが、1Dスペクトルだけではなく、1H-X核 2D相関測定、1H-1H相関を観測するBABA法、1H-X核間の距離を算出するCPVC法など、様々な測定手法が提案され、バイオ、薬剤の分野に応用されています。また、7Li, 19F核では、同種核間の相関を観測するNOESY法やBABA法、また、スピニング・サイド・バンド (ssb) の影響を取り除く様々な手法が用いられ、工業材料の分野に応用されています。また、基礎的なこととして、高速MAS下でのCP-MAS法についても言及します。
木村 英昭
ブルカージャパン バイオスピン事業部 アプリケーション部
畑中 稔
ブルカージャパン バイオスピン事業部 アプリケーション部